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病気の進行と治療方法

【監修】
順天堂大学名誉教授、(医)松和会 常務理事 富野 康日己 先生
大阪市立大学 大学院医学研究科泌尿器病態学 教授 仲谷 達也 先生(腎移植)

腎臓病の治療には一般療法、食事療法、薬物療法、透析療法、血漿交換療法などがあり、そのときの病状に応じて治療法が決められます。さらに病気が進行して尿をつくる機能が完全に失われた段階では、透析療法や腎移植が行われます。

治療のまとめ

治療は根気よく

腎臓病はすぐに良くなることが少ないため、その治療は病気の進行を防ぐことを目的として行われ、長期におよびます。急性期には入院によって厳密な食事管理と薬物療法が行われ、病状の悪化(慢性化)を防止し、今後起こりうる合併症に対する予防や注意事項が指導されます。
退院しても病気が完治したわけではないので、患者さんは入院中に教えられた事項をよく守り、無理をせず、根気よく治療することが大切です。

図:病気の進行と治療

腎臓病を悪化させないためのポイント

とくに大人の病気では慢性化する率が高く、また、心不全や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの合併症も多いため、合併症に対する治療も必要です。合併症は一挙に出てくるわけではなく、些細なきっかけから発病します。

腎臓病の悪化を防ぐポイントは次のようなものです。

  • ( 1 )定期的な通院・検査を怠らない
  • ( 2 )服薬は医師の指示にしたがい、自分で勝手に量を変えたり中止しない
  • ( 3 )副作用が出たときは、直ちに医師に相談する
  • ( 4 )食事制限にくじけそうになったときは、栄養士さんに相談する
  • ( 5 )血圧、血液中のコレステロール値・中性脂肪値をしっかりとコントロールする
  • ( 6 )自分の標準体重*をよく知る(太りすぎない)
  • ( 7 )過労や過度のストレスを避ける
  • ( 8 )かぜやインフルエンザなどの感染症にかからないように注意する
  • ( 9 )何ごとにも焦りは禁物、無理をしない
  • (10)なにか異常を感じたら、すぐ受診する

*標準体重(kg)=(身長m)×(身長m)×22

また、このような注意は患者さん本人だけでなく、家族や周囲の人たちの理解と協力が必要です。病気のことを理解してもらい、周囲の人たちと一緒に治療を行っていきましょう。