- 【監修】
- 東邦大学理学部訪問教授 佐橋紀男
- (2011年12月現在)

※なお、花粉飛散状況(飛散量と花粉前線)は今後の気象条件により変化する可能性がありますので、シーズン中の花粉情報にはご留意下さい。
●NPO花粉情報協会のホームページでは花粉情報を提供しております。
http://pollen-net.com
花粉前線は、2月上旬に九州北西部や北東部の一部と四国西部から飛散開始し、中旬になると関東南部、東海、近畿、中国瀬戸内、四国中東部、九州中南部の広い範囲で観測され、その後徐々に飛散量を増大させながら3月中旬に東北北部まで北上すると予想されます。
2011年は、秋から冬にかけて比較的気温の高い日が続いていますが、北極には寒気が蓄積しておりこの冬はかなり強い寒気が頻繁に南下する見込みで、12月中旬以降の気温は寒暖の差がかなり大きくなりそうです。西日本は平年より低め、東日本は平年並み、北日本は平年並みかやや高い見込みです。このため、花粉の飛散開始は例年並みかやや遅くなると予想されています。ただし、春一番や降雪等の気象条件により若干変わる可能性もあります。
2011年春のスギ・ヒノキ花粉飛散量は、東日本で大量飛散の年になりました。
スギやヒノキの花粉量は前年夏、特に7月と8月の気象条件に大きな影響を受けます。
2011年夏の気象を振り返ると、東日本では、梅雨明けが例年よりかなり早く、7月はぐんぐん気温が上がり記録的な猛暑となりました。西日本では、梅雨明けは例年並みで、7月の気温は平年より高くなりましたが2010年よりはやや低くなりました。
7月の日照時間は梅雨明けが早くなった影響で関東から北陸にかけてと中国から九州で2010年よりもさらに長くなり、その他の地方は2010年よりやや少ないものの平年より長くなりました。しかし、8月になると全国的に天候不順で気温の変動が大きく、日照時間はかなり短くなりました。
一方、秋以降にスギ林で観察されたスギ雄花の着生量調査では、雄花の量が気象条件からの予想よりかなり少なくなっていました。これは、スギ雄花は前年花がついた枝にはほとんど着生しないという性質のためです。よって、以上の気象条件と雄花生産量の2つの要素から予測した2012年のスギ・ヒノキ花粉飛散量は、一部を除いて全国的に過去10年の平均飛散をやや下回る地域が多い見込みです。
ただし、花粉の飛散量は温暖化の影響で年々増加傾向が続いており、予測実数でみると格別に少ないわけではないので、シーズン中の花粉情報に気をつける必要があります。






